02話でお話した通り2022年5月に無事、就職できた私。
お仕事内容は「不動産営業」です。
全くの未経験。
当時の気持ちとしては、仕事が見つかったと安堵する気持ちが大きかったものの、営業職を20年間も離れていた私に勤まるものなのか、その不安に加え面接で店長に告げられていましたが年齢のこと。
なんと私は店舗で最年長でした。
しかも先輩方とは4~13歳も年齢が離れてて。
年下の先輩、上司は当然いるだろうと、ある程度の予想はできていましたが、最年長となるとなんとなく周りの方はきっとやりにくさを感じるのでは・・・と、そんな不安がありました。
私自身、仕事に年齢は関係ないと考えるほうです。
しかし、周りはどう考える人達なのかわからない。
そんな不安を抱えながらも、もう私はやるしかない!それだけです。
ただ、それでいうと自分自身が気を付けたことはあります。
まず、「私は一番の新人であること、それを自分の中でいつも心にとめておこう」と。
これをしっかりと心にとめておくだけで自然と振る舞いもそうなるものです。
何事も率先して動き、雑用こそ一番に動く。
とにかくどんな仕事をふられえても嫌な顔せず即返事をして行うこと。
そして二つ目に「発言は仕事が一人前にできるようになってから。」です。
どんな会社で働いても何かしら不満はあると思いますし、細かい話ですが、これってこうしたほうが効率がいいのになー。なんて気になったりすることも多少あるとおもいます。
でも、その気になる部分はひとまず置いておく。
自分が仕事をまともにできるようになるまでは発言なんてもってのほか。
この二つのことをしっかり守りつつ、日々お仕事をしていました。
社内の細かいルールはもちろんですが、メインの不動産に関して、なんの知識もない私、そして会社は「見て覚えろ」といったスタイルでマニュアルなどなければ、社員の教育システムも備わっていない。
ひたすら先輩社員に同行させていただき、それを見て何をしているのか頭に入れていく。
そんな作業の連続です。
入社して2か月経った頃が一番心も体も苦しいと感じた時期でした。
仕事には少し慣れてきたもののまだまだ分からないことだらけ。
この時期は先輩社員から「これやっといて」と言われる業務も増えていました。
先輩の説明は端的で細かくはないため、私にとっては一度でその全てを把握することは難しいこともありました。しかし、一度説明を終えて席に戻ってから再度聞きに行くと嫌そうな表情で「考えてください」とだけ伝えられることもあり、そうなると2度目は聞きづらい。
でも一度で即座に落とし込めず後々ここはどう考えるんだろう。と疑問が出てくる。
聞くとぶっきらぼうにヒントのようなものを教えてくださるか、「考えてください」を言われるのみ。
期限の迫っている仕事を仕上げる際に仕上がったものを確認していただくと、これまで指摘のなかった部分を突然指摘し、しかもそれは市役所まで行って調べてみないとわからないこと(時間のかかること)だったり。
その頃は仕事ができない自分、一度でできない自分に対して情けなかったり、先輩の対応に、もしかしたら私は嫌われているのかもと感じたり。様々な感情で毎日がとても苦しかったことを今でもはっきり覚えています。
悔しくてこらえきれずにトイレでこっそり泣いたこともありますし、家では子供、母がいるので心配かけられないと思い、帰りの車の中で号泣したこともあります。
帰りの踏切で止まった時は遮断機が下りていくのを見てこのままこの中へ飛び込めたらどんなに楽なんだろう。・・・
そう考えてしまったことさえあります。
そんな苦しさからまた頑張ろう!頑張るしかない!と思わせてくれたのは我が子です。
深夜に帰った時はすでに眠っているので寝顔しか見られませんがこの二人の寝顔をみたら「諦める」なんてことはできませんでした。
どんなことがあろうと進むしかない。
私は離婚を決意したときに、覚悟したんです。
私が子供二人を養っていく。
大変なことは重々承知の上です。それでもこの道を選択したのは私。
ここで私が諦めたら、ついてきてきてくれた我が子二人はどうするの?
苦しくなったときはそうやって覚悟した自分、決意を改めて思い出し、心の中で整理して気持ちを奮い立たせていました。
たくさん泣いて一日寝たら翌日は「よし!やってやる!」「この悔しさは仕事ではらすんだ!」そう思いまた出社する日々でした。