05話 大きな目標

離婚決意からの生活


私は、夫との離婚を決意し子供二人を養うこととなった時、これまで生きてきた中で間違いなく一番の責任と重圧を感じました。


離婚を決意した時点で、もちろんこれは感じたことではありましたが、実際に地元に引っ越し、さぁ今から就職活動しよう!となった時は、当初感じたものよりも更に数倍大きな重圧となってのしかかってきました。
子供たちの人生は私にかかってる。
その重みはこれまでの人生で経験したことのない重みです。

世の中の一家の大黒柱となるパパ、ママはこんなにもすごい重圧を背負って頑張ってるんだ。と思うと本当に尊敬でしたし、この時改めて家族を主となり支えてくれた夫に、自然とこれまで以上の感謝の気持ちが湧いてきました。
夫には結婚生活の中で、日々感謝しておりましたし、常日頃からその感謝は伝えていましたが、その頃の私はこの夫が感じている重圧を分かったようでわかっていなかったと思います。
実際、自分が支える側となって、夫への感謝はもっともっと深いものとなったのです。
これは本当にその立場にならないと知ることのできなかった感情なのでここで知ることができてよかったです。


そして、今後私がその重圧をはねのけてやっていくには目指す目標が必要だと感じました。

その時に決めた目標が二つあります。

〇3年後に家を購入する
〇年収500万円
達成する
この二つでした。

当時の私にとっては果てしなく先にある夢のような目標です。

この重圧に耐えるには、あえてそのぐらいの目標が必要でしたし、本気でここまでいくんだ!と真剣に考えていました。


そう信じて04話でお話した一年目を過ごしてきました。


辛く苦しいことがあった時はこの目標を思い出し、まだまだ目標にたどり着けてない。
この過程で諦めるわけにはいかない。
そうやって自分を何度も奮い立たせていました。


正直、大変なこと、苦しいことはたくさんありました。
夫に支えられている状況で、あの仕事を経験していたら、きっと途中で諦めてしまっているたと思います。そのぐらい苦しく辛いことはありました。
でも、私にはもう守ってもらえる存在はいません。
逆に私が守るべき子供が二人もいて、諦めるという選択肢はありませんでした。
苦しいときは子供の顔を見て、私を信じてついてきてくれた二人に迷惑をかけるわけにはいかない。
そんなことを思い、また気持ちを切り替えていました。


一年、とても濃い一年でしたが、過ぎてしまえばあっという間です。
一年後の自分は、確実に一年前とは異なる自分の姿でした。
苦しかった想いをした当時のことは今でも覚えていますが、今はその頃があったからこその今があると思え、穏やかに思い返すことができています。


耐え抜いたからこそ、そう思えるんだと思います。

今だからこそ思えますが、私はこの経験を人生の中でできてよかったと思っています。
生きるため、ただそのために我武者羅になることなんてきっと離婚を考えていなかったらできなかったことです。
これを経験することでまた一つ勉強になりましたし、強くなれたと思います。



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